全部ではないのですが……。
※この記事には『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』のネタバレが含まれます。
友達に話す感じで書きたいねって言う日記。
2021年03月09日
公式がYouTubeに冒頭10分を上げてたからそれ見てから行きました。正直なところ、あんな感じだったら絶対全部説明とかできないでしょ！って気持ちはかなりありましたね。面白いか否かとは別の評価軸として「まぁエヴァだし」みたいなのってやっぱりある気がして、説明不足にエヴァっぽさを覚えながら映画館を出るんだろうなって思ってたんですよ。
でもそれが全然違ったんですよね。
序盤(体感一時間)くらいまでは第三村で綾波初期ロットが猫見たり農業やったりで、まぁ必要な下りなんだろうけど長くない？って思ってた。急に戦後の復興物語が始まったぞって気持ち。でも書いてて思ったんですけど、実際そうなんですよね。人類補完計画なんていう一般市民からすれば終末戦争でしかないようなことが起こった後の世界があれなんですから。あぁ、そう思うとあれは必要な話だったのか。碇シンジが行ったことの結果とその後が生活から見えてくるわけだし。
子供が持ってた絵本がオチビサンだったのクスッときた。
シンエヴァでめちゃめちゃ好きなカットの話してもいいですか。第三村のパートで、雨の日にアスカが横になってるカットあるじゃないですか。Tシャツにパンツでベッドに横になってゲームしてて、あのカットの湿度がめちゃめちゃよかった
私の地元は雨が多くて稲作が盛んな場所だったから、あの雨の描写をめちゃめちゃ懐かしく感じたんですよね。あの数秒のカットを見た瞬間、湿度とか気温の感覚が一気に思い起こされて画面の内側に心を持って行かれてしまった。部屋の暗さもあの天候のものだったし、環境音も馴染み深いものに感じられた。薄いタオルケットが一枚だけあるのもかなりよかった
ふせったーからの引用。ツイート貼り付けても読むとき二度手間なので。
シンエヴァのどこがよかったかなーって思い返すたびこのカットが一番に出てくる。本当に好き。なんで農作業にはそういう気持ちにならないの？って話ではあるんですけど、多分子供の頃祖父にトラクターに乗せてもらった記憶が強烈過ぎて手植えに感情移入しづらいのかも。トラクターかなり楽しかったです。
ケンスケの墓参り辺りからガラッと流れ変わった感じしましたよね。なんていうか……みんな喋るようになった。あなたたちQでは全然何も話してくれなかったじゃん、どうしたの？みたいな。
視聴者に向けた説明が怒涛の勢いでやってきてちょっと面白かった。破のラストで流れた予告とQの内容が違い過ぎて「ん？ あの予告は破とQの間の話なの？それとも嘘予告？」ってかなり疑問だったから「やっと答え合わせだ」っていう気持ち良さの方が強かったかも。みんな散々平行世界だループだ何だ言ってたけど普通に続きでしたね。その衝撃はかなりあったし、その辺りからゴールへ向けてどんな姿勢で見るべきかが自分の中で定まったように思う。前提がふわふわしたまま納得するなんて無理なんだし。
ニアサードインパクトがニアサーって言われてたの笑いました。あらゆる言葉にスラングになる可能性がありますからね。スラングになるとそこに本来の意味以上の何かが乗ると思っているので、「ニアサー」にはあの世界の人たちにしか分からない意味合いが含まれてるんだろうなって思ったり。
冬月が二番艦でやってきたときめっちゃノリノリでふふってなった。フォロワーの人も言ってたけど声変わりましたよね。ノリノリだと思った理由の大部分がいつもと声が違うってところだから、もしかしたら冬月的には冷静だったのかな。
庵野秀明は移動手段を兵器に換装する性癖があるんだろうか。戦艦はもともと平気ですが……。
アスカが眼帯外して使徒の力まで使うのめちゃめちゃ熱かったですね。破の使徒化したときより強そう。
アスカがバックアップっていうのに驚いたし、初登場から今までのアスカの言動の解析度が一気に上がってちょっと動揺した。けどすぐ整理しました。破の二号機凍結のシーンで「エヴァは実戦兵器よ。すべてにバックアップを用意しているわ。操縦者も含めてよ」「世界でたった一つの私だけの居場所なのに」って会話あったけどあれってそういうこと！？
(使徒を)食べて(人類を)応援！ 真希波・マリ・イラストリアス！
Qで碇ゲンドウは食育に興味ないって分かったわけじゃないですか。三色ペーストしか出さないし。自分は破でステーキとか食べてたのにね。Qの時点で彼が食事を必要としない体になってたせいもあるのだろうけど。
でも冬月先生まで食育に無関心だとは思わなかった。時間あったんだし使徒料理の専門家になっててくれ。あれはジビエの域を超えてます。普段は冬月も三色ペースト食べてるのかな。
ネブカドネザルの鍵(エヴァ用語ではなぜかこれだけソラで書ける)、フェードアウトするタイプのアイテムだとばかり思ってた。
ミサトさんのお父さんが人類補完計画提唱したの！？ それに対する負い目があった上でシンジにお父さんとの関係について優しく説いてたの偉いですね。お父さんのことわりと好きだったんだろうな、関わり方が分からなかっただけでっていうふんわりした印象が結構変わった。好きだった(というか関係を上手くいかせたかった)のかもしれないけど、それはそれとして補完計画を「父の世迷い言」って表現するのはなんだかよかった。そういう向き合い方で今まで生きていたんだってやっと分かった。
「シンジがエヴァに乗らなかったら人類は滅んでいた。でも乗ったらニアサードが起こるのは確定」ってめっちゃ詰んでたじゃんね。人類の半数以上(だっけ)が亡くなったならきっと誰だって大切な人をなくしてるし、私怨は抱きますよね。いや、正当っちゃ正当な怒りですが。仕方のない罪ではある。最善手が詰んでる。
サクラ、あまりにも優しく恐ろしい。好き。
「明日を生きることだけを考える」って詰んでる最善手を選ぶ覚悟を決めるってことでもありますよね。
量子テレポートを使いこなす碇シンジ、何者！？
第三新東京市、予告で見たときは無機質だしこれ嘘予告部分では？って疑ってたんですけど演出でしたね。建物スライドしてる！？特撮！！？家で戦ってるところはどういう気持ちで見るべきか迷ってました。
話し合いで解決しようってシンジが槍を手放した後、ミサトさんたちのモニターだとゲンドウが槍を手に入れたみたいになっててゲンドウズルくない！？って思いましたね。
槍を作る流れ、最初は「え？？？」ってなったけど突貫工事で武器作る流れはかなり好き。
シンジとゲンドウの問答が途中からカウンセラーと患者みたいになってましたね。碇ゲンドウ……お前、そんなに自分のこと話せたのか……。
ゲンドウの回想のマリ(？)めちゃくちゃいい人そうですよね。最初にゲンドウに声かけたのマリだし、お昼一緒に食べてたし。ゲンドウの回想なのにマリのことばっかり追ってた。大学にああいう人がいたの純粋に羨ましい。
ゲンドウの言う「大人になったな」って破の「自分の願望はあらゆる犠牲を払い､自分の力で実現させるものだ。他人から与えられるものではない。シンジ､大人になれ」からの流れがありますよね。シンジはゲンドウとは別の意志を持って大人になったわけですが。
ミサトさんが槍を届けるためにヴンダーで突撃するところでボロボロ泣きました。私は不器用なりに大切な人守ろうとする人に弱い。
アスカとシンジが過去の好意を伝え合うところよかったですよね。見てるこっちはドギマギしないんですよ。だってあんなに二人が穏やかだから。過去の気持ちを大切にして伝え合う様子を見せられたらこっちだって受け止めるしかない。
自分で自分を慰めるために使ってたぬいぐるみからケンスケが出てくる下り好きすぎた。幸せになってくれ。あ、いや、言い方が違う気がする。二人で心地よく生きてくれ。……やっぱり幸せになってってことだよね、これ。
カオルくんを加持さんが渚司令って呼んでたのどういうこと？？？あと、あの一連のシーンの中でQの予告に写った火事さんっぽいカットありませんでした？勘違いかな。
綾波も行くのか。正直赤ちゃんぬいぐるみみたいなの持ってるの見たときちょっとびっくりしました。綾波も帰したとき「おぉ」ってなった。どんな反応？
マリが来るシーン好きすぎるんですよね。この人って決めた一人を待って、本当に来てくれて。そんな当たり前の出来事があの場所でも起こったっていうのが良すぎる。私は約束が守られる話に弱い。
なんでマリと結ばれたの？って最初は思ったんだけど、多分ヒロインたち(エヴァの登場人物をヒロインと呼んでいいとはあまり思わないのだけど)の中で唯一、エヴァを介してシンジと繋がっていないのがマリなんですよね。綾波とシンジはエヴァに乗る乗らないの話の中で出会ったし、アスカとの関係はエヴァパイロットとしてシンジに突っかかるところから始まったし。でもマリとシンジは屋上でぶつかるところから始まったんですよ。広く見ればマリは二号機狙いだけど、少なくともあの出会いはエヴァとは関係ない繋がりだと思う。エヴァを介さない縁。
アスカとケンスケがくっついたのだって、エヴァを介さない人間関係だったからこそでだと思うんですよ。綾波とカオルは……特殊なので。
実写になったの驚いたけどめっちゃよかったですね。穏やかな天気、駅のホーム、待ち人、すべてが最高。DSSチョーカーついてたけど、世界を作り直した瞬間あそこだったのかな。チョーカー外してるし二人は分かってるんだろうね。でもあの世界での記憶もあって、みたいな。槍って宇宙全部作り変えるんじゃなく地上だけっぽそうだけど月にも人いなかったっけ。気のせい？
エヴァを介さず繋がった二人がエヴァの無い世界でくっつくの、個人的にはかなり納得した。
あとマリが好き。好みでしかないのだけど。
友達に話すみたいに雑に書くの楽しい。読ませられない雑さ。
でも公開します。
